【読書ログ】『身の上話』 佐藤正午

今日のブログは、本を読んだ感想です。
寝る前に読み始めたのですが、続きが気になって眠れず朝4時半に読了。

今回読んだ本は、佐藤正午さんの『身の上話』です。


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あらすじ

ーもし、宝くじで2億円が当たったらどうする?

地方都市の書店員として働く、古川ミチル。ごく平凡な彼女には彼氏がいながら、妻子持ちの男性と不倫し逃避行。地元に帰りづらくなったミチルは、同郷の幼なじみである竹井のマンションで居候の身となる。
思うがまま行動してしまった彼女には、所持金も底をつきそうになるが、逃避行する時に同僚に頼まれて買った宝くじの存在を思い出す。宝くじ43枚のうちの1枚が、2億円の高額当選。実際に頼まれていた枚数は42枚で、1枚は余分だったために、ミチルは2億円を独り占めする考えに至る。
これをキッカケに、彼女の人生はお金と周りの人に翻弄されていく…。


登場人物

古川ミチル:地方都市の書店員。釣具屋・釣り船屋の娘。流されやすい性格で、衝動的に行動する一面がある。彼氏の久太郎がいながら、出版社の社員、豊増と不倫関係にある。

竹井輝夫:ミチルと同じ地元。東京で大学生をしている。料理屋でバイトし、ミチルにとても優しく温和な性格。

上林久太郎:ミチルの彼氏。ミチルと同郷で、宝飾店の息子。ミチルを連れ戻すために上京。

豊増一樹:東京の大手出版社の社員で、ミチルの不倫相手。

高倉恵利香:竹井の彼女。恵利香もミチルと同郷で、タカクラ文具店の娘。

初山:ミチルの同僚。地元の人で唯一、ミチルが連絡をとる相手。

立石(タテブー):ミチルの先輩。ミチルに宝くじの購入を頼んでいた人物の1人。過去に豊増と不倫関係だった。

香月:ミチルの夫で、バスの運転手。


感想




ーもし、宝くじで2億円が当たったらどうする?

この本を読んで、自分に問いかけました。
人に言わないとしても行動や態度に出てしまい、24時間365日落ち着かへんと思う(言いたくてウズウズしそうやけど)。

高額なお金を失う心配と執着が人の心を狂わせていく。
お金がなさすぎても人の心は荒むし、一生かかっても使い切れないお金を持った時、人はお金に執着し翻弄されていく。ただの紙切れで人を信頼できなくなり、お金の事以外考えられなくなる。

そう考えただけで、背中がゾクッとするくらい恐ろしくなる。

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私の評価→★★★★☆




実は、この本は数か月前に購入して読み進められなかった。
何でかというと…語り口調で書かれていて、うまく物語に入り込めなかったのが理由。
そこをグッとこらえて読み進めてみると止まらなくて、いつの間にかミチルやその周りの人たちの行動が気になってしまった。

私が個人的に感じたのは、ミチルの考えが子供すぎて優柔不断。もう少し考えを持って行動すれば、ややこしい男に囲まれることもなかったし、お金の預金通帳の隠し場所を最初からもっと考えておくべきだったと思う。

読み進めるうちに、一冊の通帳が彼女の心の負担になってくるのも分かる。そして彼女という”2億円”をめぐる人間たちの卑しい心もありありと見せつけられる。

私としては、「もう手放せばいいやん。もしくは寄付するなり、人のために全部使い切ってもOKちゃう?」と感じた。そうすれば、ミチルは狙われなくなるんじゃないかと。

ミチルは衝動的に行動してしまい、考えるのが得意ではないようなので、”手放す”選択も”使い切る”選択もできなかったのかも。

ミチルの身の上話を語る、夫の香月も自分の身の上を話し始めるけど、彼の抱える過去にも驚愕…。

ミチルの人生が大きく変わったのは、宝くじ当選なのか、不倫なのか、環境なのかは分かりません。全部に要因はありそうやけど、「人間は簡単に大きく人生が変わる出来事があるんやな」と感じた。

この本を読んで初めて知ったのは、高額当選した人には『【その日】から読む本』という当選者の心得のようなものが書かれた冊子が配られるんやって。

お金だけじゃなく、”欲をむき出しにする”と人は簡単に不幸になれる。そういう人をたくさん見てきたけど、この本を読んで改めて実感。気をつけよう。


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