【読書ログ】『マリオネットの罠』 赤川次郎



赤川次郎の処女長篇。
裏で操っていたのは…?しっかり読まないと伏線が拾えないけど、ラストの章で全てをひっくり返す内容が…。また騙されたけど、この衝撃はクセになる。



あらすじ
フランス留学から帰国した大学生の上田修一は、恩師に帰国挨拶するために大学に顔を出す。恩師から知人の姉妹のフランス語家庭教師を頼まれる。3カ月の住み込み食事つきで、報酬100万円。
旨い話にのった修一は、広大な敷地の洋館に住む姉妹の元にむかった。その館には、長女の紀子と次女の芳子と使用人2人が住んでいた。修一はある日、館の地下に幽閉された三女の雅子を発見し、彼女を解放してあげたのだが、それは新たな連続殺人の始まりだった。

感想

★★★☆☆

赤川次郎さんて有名やけど、今まで読んだことなかった。これを読んで、赤川さんの他の小説も読んでみようと思ったな。私、小説の叙述トリックが大好きです。

叙述トリックは、登場人物の性別や時間や場所などを読者にミスリードと先入観をもたせることで、ラストに衝撃を与えるテクニック。

「絶対に騙されへんぞ!」と思っても、騙されてしまう。ミスリードに気がつくと悔しくなるけど、その衝撃がクセになるんよね。『マリオネットの罠』も叙述トリックが使われています。

『マリオネット』って何やろ?と思いながら読み進めていくうちに、ラストで「マリオネット」の単語が出てきて調べてみたら…”操り人形”という意味だった!そのタイトルと内容を読んで「あーーーー!そういうことか!!!!!」と深く納得して、悔しくなった(笑)


この物語に出てくる、幽閉されていた雅子が繰り返す殺人には、関係性も動機もバラバラで共通点がなかったから警察もお手上げ状態。読んでいるこちらも「え?なんで?なんで?」と頭に「?」がいっぱい浮かびました。この小説を読んでる間、ハラハラして落ち着くひまがない!

1冊の小説に内容が盛り沢山。連続殺人、麻薬の密売、人体実験、潜入捜査などアメリカの映画を観ているような感覚(作者は、そういうのを意識していたのかも)。
章ごとに盛り上がる場面があるので、ラストで描かれる雅子を操っている”人物”の衝撃は薄いかも(読む人によって印象は大きく変わりそう)。

『マリオネット』は”操り人形”。タイトル通り、雅子は”ある人物”に裏で操られていたんですよね…。雅子の狂気さは怖かったけど、純粋すぎたせいで操られていたことに気が付かなかったのかも。最後は雅子に同情して、切なくなりました。この小説に出てくる女性はみんな、悲しい運命に操られていたように思う。

私は最後くらいが特に面白く印象に残っていて、始めの方は「できすぎてるな」と冷めたところもあったので、★3つにしました。

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