“好き”は国境を越える。カナダで見た日本のアニメ愛

2025/07/14

レビュー

カナダ・ウィニペグで開かれた日本アニメの祭典に初参加。

感想は、海外で日本のアニメが愛されていることに誇りを感じた。そして、会場では「好き」が共通言語になった。

「アニメ愛」のために

ガイドブックとネームストラップ。多様性のカナダは、ジェンダー代名詞まで書く

このアニメの祭典は、「Ai-Kon(アイコン)」と呼ばれている。カナダのマニトバ州ウィニペグで、毎年夏に3日間開催される。

由来は、「愛」と「コンベンション」を組み合わせたもの。

スローガンは、「アニメへの愛のために」と掲げられている。

日本人がレアなウィニペグで…

フィギュアがズラリ!
ウィニペグで日本人に出会うことはほとんどない。街で1,000人とすれ違っても、その中に2人いるかいないか。

それほど珍しい存在だけど、Ai-konの会場では「日本」を感じた。

ここには日本語を勉強している人、日本人も少し見かけた。

出店している人に「日本人だよ」と言うと興味を持ってくれて、「コンニチハ」「アリガトウ」と言われた。それだけで、こちらも自然と笑顔になる。

言葉がうまく話せなくても、たった一言で気持ちが通じるものなんだと思った。

尊重し合う空気

会場にはコスプレの人もたくさんいた。鬼滅、ダンダダン、ワンピース、鋼の錬金術師、スパイファミリー、ヒロアカ、チェーンソーマン、ポケモンなど。

それぞれが思い思いのキャラになりきっていて、「私が一番!」と張り合うのではなく、お互いの“好き”を尊重しあう空気があった。

会場全体が、ずっとやわらかな雰囲気に包まれていた。

私はコスプレするより衣装を作ってみたい派なので、みんなの衣装をじっくり眺めるのが楽しかった。

お店は見てるだけで楽しい


出店ブースは200以上。アニメポスター、フィギュア、マンガ、武器、Tシャツ、痛バッグ、一番クジ。

見て回るだけでも、夢中になれる空間だった。

痛バッグを持って歩いている人たちも多く、それぞれの“推し”が詰まったカバンは見ていてとても可愛かった。会場に売っていたけれど、私の予算をちょっと超えていたので、今回は見送り。

小学生くらいの男の子が炭治郎の衣装を着ていたけど、サイズはぶかぶか。多分、会場で買ったんだろう。嬉しそうに歩いていた。そばのお父さんはハイキューのTシャツ。

みんな、自然体で「アニメ愛」を表現している。Ai-konのスローガンそのままだった。

”好き”が共通言語


日本のアニメは、言葉を越えていろんな国の人を魅了するんだと思った。

ここでは“好き”が共通語だ。

何人(なにじん)とか、何語とか関係ない。

だけど、好きなものが同じだけでは人と繋がれない。その“好き”への想いの強さや大切にする気持ちが似ていると、一気に親近感が生まれる。

共通しているのは「もの」ではなく、「気持ち」だ。

そうやって、人との関係は深くなるのだと思う。

こうした場所では、もっと好きなものを語って、共有しないと勿体ない。

SNSや友達の話では、「同担拒否」や「誰が一番多くイベントやグッズを買ったか」の競争が起きているそう。でも本来は、ファン同士が和やかに交流するものだよなと思った。

忘れられない最高の1日

戦利品。大好きなたまごっちとモブサイコ100
Ai-konの余韻は、翌日になっても続いた。ふと思い出しては「楽しかったな」と何度も思うし、夢の中でもまだ会場にいたくらいだった。

アニメを好きになって数年。人生で初めて、アニメイベントに行った。

あの空気感が心地よくて、これからも自分の「好き」を声にしていこうと思った。来年も行きたい!

私にとって、忘れられない日になった。

まとめ:オタク万歳!

キーホルダーで、「私らしい」たまごっちにしていく

アニメを悪者にする人やオタクを見下す人にこそ、一度アニメを観てほしい。できるなら、海外のアニメフェスにも足を運んでみてほしい。

熱気と優しさと誇りを、きっと肌で感じるはず。

その上でアニメを否定するなら、その時は堂々と文句を言ったらいいと思う。知らずに文句を言うのと、知って文句を言うのとでは説得力が違うと思う。

私にとって、趣味は心を潤すもの。人生を豊かにするもの。

だから、声を大にして言いたい。

オタク万歳!

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