知らない方が幸せなこともある:折原一『ポストカプセル』

2026/07/08

読書

知らない方が幸せなこともある。

折原一さんの『ポストカプセル』を読んでそう思った。

物語は、15年前に書かれた誰かからの手紙が自分の元に届くというものだ。

脅迫文、プロポーズ、受賞通知など。手紙を受け取った側は、今更どうすることもできない内容ばかりだ。

とはいえ、気になってしまうのが人間。それぞれが過去を掘り返して事件へと発展していく。

まさに、不幸の手紙だった。

私は過去からの、しかも今は交流がない人の手紙は受け取りたくないと思った。

もし、父から手紙が届いたら…と思うだけで恐ろしい。

私は両親とは疎遠だ。私たちの関係は良くないので、自然と連絡先も居場所も分からなくなった。

数年前、兄からSNSを通じて連絡があった。父がまた警察にお世話になったと教えられたのだ。

ただの又聞きなのに、その日1日気持ちが沈んだ。父に対する悲しさ、呆れ、やるせなさ、苛立ちなどの複雑な思いがあった。

今の私は幸せに暮らしているのに、その連絡ひとつで、しんどい過去を思い出した。

もし、そんな人から手紙が来たらどうだろうか。

今が幸せなら、その幸せが少し揺らいでしまうかもしれない。不幸な状況なら、さらに苦しくなるかもしれない。

知ったところで何も変えられず、心がしんどくなるなら、あえて知らないままでも良いと思った。

自分の心の平穏を守るのが大事。

🌻関連記事

ピン付け

人に言いにくい寂しさ

トピック

自己紹介

自分の写真
好きなもの❤編み物、たまごっち、スターデューバレー、あつ森、モブサイコ100、古典

QooQ