36年前に発売された漫画『うしおととら』。旦那さんに勧められて読み始めた。
漫画アプリ『サンデーうぇぶり』でポイントをコツコツためながら読んでいた。
ラストが近づくにつれて、一気読みしたいほど面白い展開になってきた!
そんな私に、旦那さんがラスト4巻を買ってくれた!もう嬉しくて号泣してしまった。
ここからは、がっつりネタバレありで、好きなシーンを熱量たっぷりに語ります。未読の方はご注意を。
まず始めに言いたいこと
絵が苦手、古臭いと思って敬遠している方はぜひ読んで!絵なんて気にならないほどに物語がめっちゃ良い!
希望が見たい、人情もの、生死を哲学的に考える、絆の話が好きな人にはおすすめ。
全部読んだあと、放心状態
無理。情緒が。うしとら…ベストバディやん。
語彙を失った。それほど最高だった!
ラスト4巻は、ひたすら泣いていたように思う。タオルがびちゃびちゃになった。読み終えた後は目がパンパン、泣き疲れたせいかお腹が空いていた。
もう放心状態。
物語のこれまでの伏線が一気に回収され、極上のカタルシスを味わったよ。作者さんはどんなこと考え、どんな経験したら、こんなすごい物語ができるんだ?!
ここから、私が好きなところを語っていく。
「満足する死」とは?
『うしおととら』は名言が多い。ある妖怪が人間に問いかけた、「満足する死とはなんだ?」という言葉が、頭から離れない。
この漫画では、死んでほしくないキャラたちも死んでいく。私は、鏢さんには生きてほしかった。
でも彼の最期は、安らかで救いがあったと思う。
妻子を殺され、普通の優しい父から復讐者になった鏢さん。
厳しい修行を積み、孤独な日々を送ってきた彼は、最期は見知らぬ親子を守った。
鏢さんの心根はすごく優しい。うしおと出会ったことで、その部分を思い出したのかもしれない。
鏢さんは娘に渡したかったおもちゃを、あの女の子に渡した。一人寂しく逝くのではなくて、誰かを守った。眠りにつく彼を、妻子が迎えに来ていた。
私はこのシーンは、しばらくタオルに顔を伏せて泣いた。
助けられた母親が娘に、鏢さんが「死んだ」と言うのではなく、「家に帰った」と表現したのがまた良かった。
彼は満足する死を得られたのかもしれない、と私は思った。本当は生きて、うしおとお酒を飲むところも見たかったな。
鏢さん!安らかに!!
「憎しみは何も実らせない」
私は、とらちゃんが大好きになった。強くて、皆に怖がられて、残酷な妖怪だった。
それが、うしおや真由子と出会ったことで、ときに優しく、ペットみたいで、ハンバーガーが大好きな可愛い妖怪になった。
私もハンバーガーが食べたくなる。
ラスト4巻の中で、とらの過去も明らかになる。彼が時々、人間のように感じられたのはこういう過去があったからなんだな。
人間だったときのとら(シャガクシャ)が、本当に悲しかった。
憎しみと怒りでいっぱいだった彼が、せっかく幸せになれそう、人の優しさを信じられそうだったのに、大事な人たちを失ってしまう。
そんなとらの過去を知ってから読むと、ラーマの姉の「憎しみは何も実らせない」という言葉が、いっそう重く感じる。
この言葉、今の世の中のスローガンにしてもいいんじゃないか。
とらが最初、うしおと真由子を「食ってやる」と言っていたのは、そのままの意味だったんだろう。でもそれがいつしか、「守ってやる」という意味に変わったのだと思う。
人間だった時も、シャガクシャはとても強かった。
ラーマの姉に「戦の時は、シャガクシャ様のお口の中にでも…かくれておりましょうか。」と言われたことと繋がっているのかもしれない。
口の中に入れば、大事な人が死ぬことはない。とらは無意識にそう思っていたのかもしれない。
人間だったときに守れなかった者たち。妖怪になってから、今度こそみんなを守った。
「もう…喰ったさ。ハラァ…いっぱいだ」。とらのあの満足そうな表情が、たまらなかった。
とらはうしおと一緒に、人間の醜いところ、愚かなところ、美しいところも見てきた。ただの食い物だったうしおが、とらにとってかけがえのない存在になっていたのだと思う。
「もう…喰ったさ。ハラァ…いっぱいだ」の一言には、うしおへの思いも全部詰まっている。
とらは微笑んでいるのに、うしおは涙を流している。その対比がたまらなかった。でも不思議と、希望があった。
私は「とらちゃん!逝かないで!」と心の中で叫んだ。
最後はうしおの中で、とらの声が聞こえているだけ?それとも、妖怪は死なないから戻ってきたのだろうか?そういう余韻が残る終わりも良かった。
「われを恐れよ」
白面は恐ろしいと思ったけど、ただ哀しい妖怪。「われを恐れよ」という言葉の裏には、「われを愛せよ」という願いがあったのだろうか。
とらが人間だったときの憎しみから生まれた白面。
けれど、とらは妖怪になってから、光を持つうしおと出会った。白面がずっと憧れた眩しい存在。だからこそ、人と妖怪が信頼し合うことに嫉妬したのだろうか。
白面はただ、優しく自分の名前を誰かに呼んでほしかったようだ。そう考えると、哀しい。
でも、「それならもっと、素直にならなアカンかったねぇ」と言いたくなる自分もいる。
『うしおととら』というタイトル
漫画のタイトルは、『うしおととら』以外考えられないな。
うしおととらの関係性、妖怪と人の絆、白面との戦い、うしおととらを取り囲む人たちの信頼関係など。
そのすべてが、このタイトルに込められているように思った。
うしおの真っ直ぐな心と目は人を突き動かし、妖怪さえも心を許してしまう。うしおの光があったからこそ、恐怖や絶望に打ち勝つことができた。
だけど、その光は誰にとっても優しいものではなかった。
白面や流兄ちゃんにとっては、自分の中の闇や醜い部分が明るみになって、辛かったのかもしれない。
ラストまでずっと内容が濃かったけど、うしおの世界ではたった1年。
憎しみと愛情。光と影。生と死。信頼と裏切り。
そういうものがたくさん詰まっている。読み返すたびに、新たな発見と学びがありそうだ。私にとっては人生の教科書になった。
さいご
うしおととらを読み終えた次の日、私はぼーっとしていた。何か物足りない気持ちになっていた。どうやら、うしとらロスになっていたようだ。
好きなシーンはスクショして、自分だけのメモに保存した。時間があるときに、何度も読み返している。
今も、ラスト4巻だけを繰り返し読んでは泣いている。
『うしおととら 外伝』も買った。近々、旦那さんが残りの巻もプレゼントしてくれるみたい。
とても楽しみ!
旦那さんが描いてくれた絵。写真ではわかりにくいけれど、とらちゃんの髪はラメ入りで、キラキラしている。
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