心に残るマンガ4作品【完結済み】

2025/06/23

趣味

マンガはただの娯楽じゃない。読み終わっても心に残る作品がある。

今回は、私にとって思い入れのある4作品と、その魅力や自分と重ねった部分に焦点を当てて紹介したい。

コタローは一人暮らし(全10巻)

画像:Amazonより引用

あらすじ

生活力のあるしっかり者のコタロー(4)と、ご近所さんとの日常コメディ。だけど回を追うごとに、コタローと親の関係が複雑なことがわかる。

魅力

表紙にいたのは、小さな男の子。タイトルは「ひとり暮らし」?それが気になって、マンガアプリで読み始めた。

最初はほんわかした日常系かと思った。でも回を追うごとに、ネグレクトや虐待の過去が明らかになっていく。

私自身、コタローと少し似た境遇で育った。彼の孤独や必死な「しっかり者ぶり」が、胸に刺さった。

何より救われるのは、ご近所さんたちの優しさ。踏み込みすぎず、それでもしっかりとコタローを見守る。

特に狩野くん。コタローの一時保護者としてそばにいて、時には優しい嘘で守ってくれる。その距離感と誠実さに、何度も涙が出た。

「こんな大人たちに、私も子どもの頃に出会いたかった」

そんな思いと共に、何度もこの作品を読み返している。読むたびに、心の中にいる小さな自分が、少しだけ救われるような気がする。

金色のガッシュ!!(完全版は全16巻)

画像:Amazonより引用

あらすじ

魔界から来た子供たちが人間界のパートナーとともに戦うバトルファンタジー。主人公のガッシュベルはパートナーの清麿や仲間と共に強敵と戦い、魔界の王を目指す。

魅力

ある日、旦那さんと「ガッシュって、アニメやってたよな?」という会話になった。アニメは昔、何話か見たことがある。

旦那さんとの会話でマンガが気になって読んだら、見事にハマった。Kindle Unlimitedに入っていれば、完全版が8巻まで読める(2025年6月現在)。

20年以上前の作品なのでジェンダー描写や下ネタには時代を感じる。

でも、それ以上に大切なものが詰まっていた。人の痛みに共感し、怒り、支えるキャラクターたちの姿が胸を打つ。

「やさしい王様になる」と宣言したガッシュ。

その言葉どおり、彼はどこまでも真っ直ぐで、誰にでも分け隔てなく接し、相手の痛みに寄り添える存在だった。冷たく見えた清麿も、ガッシュと出会ってから変わっていく。その変化が嬉しかった。

この作品が教えてくれたのは、「本当の強さとは何か」。

力ではなく、誰かのために怒れること。やさしさを手放さないこと。私もそうありたいと思わせてくれた、大事な物語。

遮那王義経(全29巻)

画像:Amazonより引用

あらすじ

時は平安時代末。旅芸人の少年・漂太は自分と外見が瓜二つの牛若丸(源義経)の身代わりを依頼された。二人の数奇な運命がここに始まる!!

魅力

この作品との出会いは、小学生のとき。兄が、リビングの机の上に放置していた。たしか、私は授業で「義経」の名前を習ったから、手に取ったと思う。

当時は、ストーリーの細かい部分まで理解できなかったけれど、「義経がふたりいた」という大胆な設定に惹かれて夢中になった。途中までしか読めなかったが、大人になってふと思い出し、改めて全巻読んだ。

旅芸人だった漂太が、牛若丸(義経)の身代わりとして生きる。身代わりだとバレそうになるシーンはハラハラした。

彼の身のこなしと機転、そして人の心にまっすぐ届く優しさで、数々の窮地を乗り越えていく。彼は敵の清盛、平氏側の人間にまで一目置かれるほどのカリスマ性と人望がある。

もし自分が同じ立場なら、あんなふうに使命を果たせるか?人望を得られるか?自信はない。だからこそ漂太の姿に憧れる。

この作品を読む前に、平安時代や平家物語に興味を持っていた。歴史を学んで読んだから、さらにおもしろかった。物語としても、史実との対話としても、私の中に深く根を張っている一冊。

ゴールデンカムイ(全31巻)

画像:Amazonより引用

あらすじ

北海道の厳しい自然を舞台に、「アイヌの黄金」を巡る冒険物語。元軍人の杉元佐一はアイヌの少女アシリパとともに、囚人の入れ墨を手がかりに、さまざまな人物と戦いながら過去と秘宝を追う。

魅力

旦那さんにアニメを勧められて観たけれど、最初は正直、苦手だった。グロテスクな描写も多いし、マッチョな男性キャラも多く、下ネタも強烈。

でも、読み進めるほどに、その「濃さ」には意味があると気づいた。重たいテーマの中にあるユーモアは、読む側の心を少しだけ緩めてくれるのだと思う。

物語の中で、アイヌの文化や歴史、食生活や知恵が丁寧に描かれていることに感動した。それが娯楽にとどまらず、きちんと伝えようとしているのが伝わってきた。

味方だった人が敵になり、敵だった人が仲間になる。善と悪が単純に分けられない構図の中で、人間の信念や矛盾がむき出しになる。杉元とアシリパが最後まで“相棒”として並び立つ関係も、とても好きだ。

戦争の残酷さ、欲望の醜さ、それでも人の中にある希望。この作品は、いつもそれらを同時に描いていた。私の中で何度も反芻される、大切な物語。

さいご

読み返すたび、少しずつ見え方が変わる。きっとこれからも、そばに置いておく作品たち。次回は、心に残るアニメと、ゲームと古典作品も紹介したい。


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