言葉は、よく考えると不思議だ。形がないのに、「売る」「買う」などを使う。いつも何気なく使っている言葉のふしぎを集めてみた。
「売る」と「買う」のふしぎ編
「恩」は売ったり、着せたり、送ったり、返したりできる。「恩」自体は目に見えず、触れられないのに、面白い表現だ。
反対に、「買う」も面白い。「喧嘩」「恨み」「失笑」などは自らトラブルを買っている。「大役」と「実力」には、見えない力を評価しているのかもしれない。
でもなぜ、恩を「買う」と言わないのかな。買うと、損得が生まれてしまうから?
漢字・送り仮名マジック編
「成果」と「成れの果て」。同じ漢字使ってるのに、送り仮名ひとつで意味が真逆になる。手にしたものに酔いしれて驕ってしまうと、破滅に向かうのかもしれない。
「墓穴を掘る」もそう。「ぼけつ」なのか「はかあな」なのか、前後の文脈がないと迷う。
意思の強調ワード編
「絶対」という単語の効力はすごい。
私はこの世に、「絶対」は無いと思っている。特に”おいしい話”のときに言われたら、疑ってかかる。そして、時と場合によっては、押し付けの言葉にもなる。だから、あまり使わないようにしてきた。
でも最近は少し考えが変わった。自分を鼓舞するときには、案外うまく効いてくれる言葉なのかもしれないと。
「絶対、合格する」
「絶対、諦めない」
それを付け足すだけで、決めたことへの熱意が変わる。実際の行動につながることもある。
さいご
言葉は見えないのに、人の心を動かす。言霊って、やっぱりあると思う。相手を思う気持ちも、傷つける言葉も、自分に返ってくるときがある。
だからこそ、私はできるだけ丁寧に言葉を選びたい。
私が大事にしているのは、「ありがとう」と「大好き」。どちらも声に出すたび、空気と人の表情が優しくなる。相手に届けているつもりでいて、実は自分の心もあたためている。
本当に、言葉ってふしぎだな。
最後にもうひとつ、関連記事を。どんな言葉を選ぶかは、結局「何を読んでるか」にも左右されると思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿