人は読むもの、見るものに影響される。
新聞を読むようになってから、「書く」ことにも変化が出てきた。これは、私の「読む」と「書く」の関係についての話。
最初の5行で伝える
私はブログを書くとき、最初の「5行でトピックと結論を伝える」と決めている。続きを読むかどうかは、その人の自由。
ヒントは新聞だった。見出しと要約(3〜5行)で、内容がつかめる。読み手への配慮を感じられたから、私もそのやり方にたどりついた。
文章を「見る」時代?
今、多くの人が文章を「読む」のではなく、「見る」そうだ。
長文に抵抗があるのも原因みたい。単語や一箇所だけを「見て」、書き手の意図を勝手に改造して怒ったり、嘲笑したりするそうだ。
※下記のリンクから引用しました。6月17日の15:48まで無料で読めます。
(想 年寄りの冷や酒)ラブレター書かない、じゃなくて 作家・姫野カオルコ
文章を「見る」ことが増えたのは、ネットニュースの影響なのかなと思った。
私も前は、ネットの無料ニュースとXで情報を得ていた。「おすすめ」が溢れかえり、嘘か本当か分からない。タイトルや太字だけ拾って、わかった気になる。記事の中に、自分の知りたかった結論もない。
じっくり記事を「読む」どころか、飛ばして「見る」クセがついた。
良いものを作りたいなら
「書く」ことにも向き合った。以前は「最後まで読んで!」と念を押すような書き方で、大げさな言葉を多用した。文章の質は落ち、伝えたいことも届かなかったと思う。
「良いものを作りたいなら、良いものをたくさん見ないといけないよ。その作品の何がどう良いのかを考えて消化しないと、良し悪しを見極める基準が育たないよ。」
旦那さんの言葉が響いた。読むもの、見るもの、囲まれている人に、私たちは影響されている。それは、言葉や振る舞い、書くものにもあらわれる。
彼に勧められて、新聞を購読。お金を払って読むものは、お金をもらう側にも覚悟と責任がある。
新聞は裏取り、取材がしっかりされている。文章の構成や言葉遣いも正しい。書き手だけでなく、編集者もいるから質が高い。
そうやって丁寧に作られた文章に、日々触れるようになった。
心は読んだもので作られる
恥ずかしながら、私は30代まで新聞を読んだことがなかった。かつては世界情勢、日本で起きていることも興味がなかった。
今、新聞を読むようになり、「読むって、深く考えることだ」と気づいた。
ネットニュースはファストフード。新聞は老舗の料亭。どちらもいいけれど、どちらかだけでは偏る。
人は食べたもので体が作られる。それなら、心は読んだもので作られる。
新聞、ネット、SNS、テレビ、海外ニュース、AIの情報、人の話。
様々な視点を知って比べることで、じっくり物事を考えられる。
そうなると、出てくる言葉、日頃の振る舞いも変わった。立ち止まって言葉を選べるようになり、物事を短絡的に判断しなくなった。
まとめ
公の場で文章を出す以上、私の言葉も誰かにとっての「読む」ものになる。
誰かの貴重な時間を、無駄にしたくはない。だから私は、まず5行で伝える。
「見る」時代に抗いたいわけじゃない。ただ私は、「読む」文章を書きたい。5行から始まって、誰かの中で思考が芽生えるような文章を目指す。
いつも読んで下さる方へ。ありがとうございます。
0 件のコメント:
コメントを投稿