自分に合うスキンケアは、言葉より先に肌が「馴染む」と教えてくれる

2025/11/25

エッセイ

日本でも、カナダでも、自分に合うスキンケア用品を見つけるのは一苦労。でも自分に合うものは、言葉より先に肌が「馴染む」と教えてくれるのかもしれない。

Vaseline(ヴァセリン/ワセリン)を買った。


「equate」というプライベートブランドで、Vaselineと成分はほぼ同じ。 金額が安かったのが決め手になった。

10代の頃に使っていたけど、当時はベタつきが苦手だった。ところが今の私には、これがやたら頼もしい。

口唇ヘルペスが治りかけで、まだ再生しきってない皮膚が乾燥で小さく切れて血がにじんだ。


綿棒でVaselineをうすく伸ばした瞬間、「あ、馴染んでいく。なんかしっくり来るぞ」という感覚があった。膜がふっと傷を守ってくれて、それ以上切れなくなった。


色々調べていると、Vaselineは肌の「保湿」をするのではなく、肌を「保護」する役割があるそうだ。なので、保湿クリームや化粧水で肌に水分を与えて、それを逃さないように保護するのがVaselineなのだ。


冬になると、私は肌トラブルが増える。


元アトピーで肌は弱い。そこに加え、カナダは乾燥がひどい。メイクしたら粉を吹くし、かかとはガサガサと靴下に引っかかる、口唇ヘルペス、乾燥によるかゆみ、ささくれも多い。


Chat GPTとGeminiに相談すると、Vaselineが何度もあがってくる。


そういえば、この前は乳首の皮がめくれてしまい、痛くて困った。ベビーオイルやNIVEAでしのいだけれど、AIたちには「デリケートなところほど、無添加で刺激が少ないVaselineが合う」と言われた。


どんなに保湿しても解決しないし、もうVaselineを買おうと決めた。


気がつけば、私の肌には昔ながらのナチュラルな保湿剤がいちばん合っているようだ。


思えば、カナダでもいろんなスキンケアを試した。店員さんや友人のおすすめ、ネットの口コミ。


でも結局、NIVEAが安定する。日本のブランドだけど、メンソレータムも愛用している。どれも肌が自然と受け入れて、馴染んでいる感じがする。


10代、20代のころは、それらを”地味”と遠ざけた。


気分が上がる可愛いパッケージや、みんなが使っている人気商品を選んで安心していた。でも実際は肌が赤くなったり、かゆくなったり、痛くなったりして使えなくなった。


30代になってようやく、肌の様子をしっかり見ようと思った。肌は正直だ。


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